買い取り屋

買い取り屋

 新聞や雑誌の広告欄に「クレジットカードのショッピング枠で現金」と書かれているのを見る事があります。一見すると、どう言った仕組みなのか理解しづらいのですが、これは形を変えたヤミ金融の一種なのです。このショッピング枠を悪用した違法金融を利用しようとする人は、既に色々な金融を利用して新たな融資先が見込めない事情があると推察されます。このような多重債務者は、他への返済等でどうしても現金を作らないといけない場面があります。人間は金銭面で切羽詰まると、例えどんな条件でもお金を作れるならと簡単に悪質業者の罠に掛かってしまいます。

 このショッピング枠で現金を作る方法もそれらの違法金融の一つで、「買い取り屋」に行ってカードで現金を作りたいと言うと所有カードの有効性と使用可能なショッピング枠をまず確認されます。次に購入可能な商品を指定されるので、カードで購入してくる訳です。指定される商品は換金性の高いブランド商品が多いと言われ、場合によると購入する店舗まで指定される場合もあるようです。この高額商品を購入してくると、今度は業者に渡して代金を受け取る事になりますが、大体購入代金の3~4割程度の金額にしかならないと言われています。

 つまり、20万円程度の商品を購入して僅か6~8万円で買い取り屋に転売するシステムなのです。買い取り屋は、高額商品を安く買い取り、更に転売して利益を得る事になります。利用者は購入代金の3~4割の現金を手に出来ますが、翌月にはクレジット会社から20万円の請求が来るのです。当日にどうしても現金を作らないといけない事情があるにせよ、どう考えても悪質業者の言いなりになっていて効率的なお金の作り方とは思えません。

 この、買い取り屋に商品を安く買い取らせて現金を作る方法は悪質金融の被害者になっているようですが、実はカード会社は転売目的のカード利用を禁止していて、買い取り屋を利用する側も悪質と言われてしまうのです。カードの使い方には充分な注意が必要なのです。